ゲーム実況動画に関するガイドラインの活性化!実況者の今後は?Let’sTryニュース#4

先日YAHOO!ニュースに興味深い記事がピックアップされた。

記事の内容は「ゲーム実況の無許可配信」に関することや、それに伴うメーカーの利益に関することなどの記事だ。

内容からしておそらくではあるが、記事が出たのは任天堂が新たに発表したガイドランが大きく影響していると思われる。

ここでは、そんな世の中の動きを踏まえ、ゲーム実況や動画配信の現状・今後について語っていきたい。

因みに、ここでの意見や見解は調査を踏まえた上での、あくまでも個人的な見解なのでご了承していただければありがたいです。

ガイドラインは動画公開においての重要な指標であり要素

ゲーム実況動画の今後の展望を語るにおいてガイドラインの存在は大きなポイントになる。

よってまずは、ガイドラインについての重要性について少し語っていきたい。

ゲーム実況の世界において、その作品に対しての扱い方は慎重でなければならいのが一般的である。

その扱い方においてひとつの指標になるのがメーカーや作品個々において設定されたガイドラインだ。

ガイドラインとはいわゆるルールブックのようなものであり、例えば「○○メーカーの◇◇ゲーム」を動画やブログ、SNSなどで公開する際に、その設けられたガイドラインに従う必要がある。

つまりガイドラインに従っておけば、その作品に至って公開はもちろん表現の方法も自由というわけになる。

ここで仮にガイドラインを無視、またはその存在を知らずに、作品を公開してしまった際、たまたまガイドラインに沿った内容であれば問題ないが、ガイドラインのそぐわない表現がされている、著作権の侵害に当たるなどの場合、動画削除の要請、アカウントの凍結、下手をすると民事訴訟の対象にもなりかねない。

つまりガイドラインとは、ゲームに限らずその作品を公開・表現する際の重要な指標であり要素でもある。

因みにガイドラインが設けられていない作品に関しては、公開・表現する際に原則として権利を持つメーカーや作者への許可が必要だ。

任天堂のガイドライン

ゲーム実況の無許諾配信(むきょだくはいしん)に関しては以前から問題視されていたが、これが最近YAHOO!ニュースで扱われるようになった要因のひとつに「任天堂のガイドライン改定」があると言える。

元々任天堂は著作物に関してのガイドラインを設けており、2018年11月29日、動画配信について「ネットワークサービスにおける任天堂の著作物の利用に関するガイドライン」を発表している。

改定前の主な内容は、任天堂が著作権を有する動画や静止画などを対象に、それを動画サービスやその他ネット上で投稿する際に、それが著作権侵害に該当するか判断するものだ。

このガイドラインは、簡単に言うと個人、つまりはユーザー向けのガイドラインであり、これを順守していれば個人であっても収益化することが認められていた。

2020年6月1日に、これの改訂版が発表されたことで、業界内でも大いに注目されたというわけだ。

大きな変更点は特になし

気になる改定後の中身だが、これといった大きな変更はないように思える。

と、言うのは、改定前のガイドラインは、元々個人を対象としたガイドラインであり、法人による投稿は対象外とされている。

今回のガイドラインの改定は、これに「任天堂と著作物利用に関する包括的許諾契約を結んだ企業」を加えるといった内容で、8/1の時点は7企業が対象になっているようだ。

つまり、これまで通りガイドラインに従っておけば、個人の収益化は守られるということであり、ガイドラインが改定されたことによるユーザーの不利益というものは現時点ではないと言える。

無許諾配信の問題

ガイドラインを示すことは市場において当たり前のことであり、企業の利益を守るという点においてもなくてはならないものだが、任天堂がガイドラインを改定し、実況する側の企業を公開したことで、他の企業における作品の無許諾配信への指摘が表面化されつつある。

つまり、これまである意味グレーゾーンでまかり通っていた無許諾配信の実情が、今回任天堂がガイドラインを改定したことで、問題が表面化したと言える。

現にこれまでは、無許諾におけるゲームの実況配信に対してメーカー側が目をつむっていたケースも少なくない。

例えば、「過度のネタバレ動画」や「キャラクターを使った過激な表現」など、メーカーの利益を損なう案件に対しては、トラブルになるケースが多くあったが、そうでない場合はある意味作品の宣伝効果にもなるので、グレーゾーンであったとしてもWIN・WINの関係性を保っていたと言える。

だが、今回の任天堂ガイドライン改定を受け、それに順ずるメーカーも増えてくると安易に予想ができ、現に、カプコンは某Vtuber事務所が配信した無許諾動画をユーチューブから削除した。

また、日本一ソフトウェアは、8月2日に公式のツイッターアカウントにて「【日本一ソフトウェアのゲームを実況したい個人勢の方へ】個別にお問い合わせをいただいても、一部タイトルを除いて基本は承諾しかねます」と発表している。

コナミにおいても「配信は良いけど収益化はダメ」というスタンスをとっている。

だが、これらのような制約が目立つ中、人気スマホRPG【アナザーエデン】は、公式のツイッターアカウントにて「「スクリーンショット」「ゲーム実況等の動画」の各種メディアへの投稿・配信を許可いたします。ただし、商用・営利目的での利用は禁止となります。他のお客様のためにも、過度なネタバレをお控えくださいますようご協力お願い致します。」と発表している。

このようにメーカー・作品によって対応が異なるものの、ある程度の宣伝効果が期待できることも事実で、そのような側面があることからも、アナデンのような対応をするメーカーも少なくないと言えるだろう。

メーカー側も「著作権の問題と宣伝効果」によるジレンマ的なものもあると思うが、「市場の健全化」「メーカーの利益を守る」ということに重点を置けば、ガイドラインの活発化は喜ばしい傾向であり、本来のあるべき姿であると言えるだろう。

ガイドラインが活発化することによる影響

ガイドラインが活発化するということは、その市場において明確なルールが作られることになる。

ゲームに限らず物事にはルールというものが必要不可欠であるが、ルールを設けるということは少なからず影響が出ることは間違いない。

ここからは、ガイドラインが活発化することによる影響を考えていく。

正常化されることが大きなメリット

何か新しいことを始める、新しい物を買う、何かに挑戦するなどの際は、それを行う基準としてメリット・デメリットを考えるのがわかりやすく、これは物事のルールにおいても同様である。

ガイドライン活性化によるメリット
・ルールが明確化されればトラブルが減少
・市場の品質が上がる
・メーカーの利益が守られる

個人的に思う大きなメリットはこの3点だ。

ガイドラインの目的は「メーカーの利益を守る」ことが第一だが、それに付随し「トラブルの減少」「市場価値の向上」が期待できる。

ルールを明確化すれば当然ユーザーとメーカー間のトラブルは減少する。

また、ガイドラインに沿った配信を行うことで、過激な内容の配信が減れば「ゲーム動画市場」そのものの品が上がり、それは市場そのものの価値向上にもつながる。

最近では、例えばオンラインマルチゲームで、初心者や新規ユーザーのプレイ技術が足りなく、一部の心無いベテランユーザーによる「さらし」が問題化しているが、この行為はメーカーの新規ユーザー獲得を阻害するため、ガイドライン違反に該当する。

懸念材料は多い

ガイドライン活性化によるデメリット
・市場が減少する恐れも
・似たような動画多くなる
・TV化する可能性も

これはデメリットというよりは懸念と言った方が正しいかもしれない。

確かにガイドラインを設け市場を正常にすることは必要なことであるが、それによる懸念もいくつかある。

例えばルールを明確すればそのルールの中での制作になるため、おのずと似たような動画多くなってしまう。

「市場が減少する恐れ」「TV化する可能性」に関してだが、この懸念が浮かんだのにはあることが理由としてある。

任天堂のガイドライン改定によって業務提携した企業が公開されているが、その中に「UUUM」という企業があり、ここは「吉本興業」とも提供している。

つまり簡単に言えば「吉本興業のタレントも投稿で収益化することができる」と言うことだ。

これは時期早々で考え過ぎかもしれないが、TVと言うものは「スポンサー」があって依頼を受けるTV局、番組を制作する制作会社やタレント事務所などがあり成り立っている。

ユーチューブの仕組みも似ており、TVがいわばユーチューブ、スポンサーがグーグル広告やメーカー、番組制作がユーチューバーと言ったところだ。

今回のように今後ガイドラインが広がり、市場自体のルールが明確化した場合、一般ユーザーは法的知識や制作ノウハウが少ないため、動画市場に参入しにくくなり、またお金を払うスポンサー側もノウハウのあるタレントや事務所を積極的に採用する傾向が強くなる可能性もある。

スポンサーがなくてもグーグル広告で収益を上げれば問題ないが、編集・企画力がものを言うユーチューブにおいては、やはりノウハウが高いタレントや事務所に視聴者を取られてしまうことが多くなるだろう。

一般ユーザーがいわばプロであるタレントに対抗するためには「過激系動画」などの個性を出す必要があるが、ガイドラインが設けられてしまうとそれが難しい。

企画・編集力、発想力などがあれば問題ないが、そう上手くいくこともまれなので、一般ユーザーの配信参加が減少し、市場は減少、最悪の場合すでに「時代に合っていない」とされるTVのような番組作りが多くなり、ユーチューブがTV化してしまう可能性もなくはない。

まとめ

今回はゲーム実況における今後の展望について個人的な考えを紹介したが、本来であれば著作物の扱いはデリケートに行い、メーカーの利益を守ることは当たり前のことであり、筆者も基本的にはそのスタンスだ。

今回、問題が表面化した理由には「ゲーム実況者の急激な増加」「動画市場が上がった」「タレントの動画配信参入」「誹謗中傷の問題化」などさまざまな要因があるとは思うが、市場を正常化するにあたっては非常に良いタイミングだとも言える。

今すぐにどうこうと言うわけではないが、オンライン上におけるルールや規制は今後必ず明確化されると言えるので、メーカーや作品単位でのガイドラインに大いに注目していきたい。

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